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有機の豆知識

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 9日の新聞に環境省による「空気中の農薬濃度規制」の記事。これは、散布された農薬を吸い込むことで、人の健康に悪影響が出るのを防ぐための対策を講じるというものです。農薬は、農薬取締法によって製造、販売から使用法まで厳しく規制していて、国に登録された農薬だけが使用できることになっています。登録には、生体影響試験、環境影響試験、動物データーなど21項目にわたる資料を提出しなければなりません。

 しかし、この21項目のなかには吸いこんだ場合の毒性データーは無く、義務付けられていません。記事のなかで環境化学専門の森田愛媛大教授は、農薬の体内への蓄積について、食べるより肺からの吸収の方が強いにもかかわらず、これまで調べられていなかったと述べています。

 初めての本格的な調査となり、空気中に飛散した農薬の対策に結びついていくことが期待されます。環境省は、有機リン系農薬が急性中毒だけでなく、思考力や免疫力の低下を招き、特に乳幼児が影響を受けやすいとの米国での研究報告に関心をよせています。

  さらにこの記事で注目されるのは、吸入毒性の調査を公園や街路樹など市街地周辺で行うことです。農薬は、農薬取締法で規制されていますが、この法律はあくまでも農作物にのみ適用されます。公園や街路樹や家庭園芸には適用されません。同じように、農薬成分を含んでいる家庭で使われる殺虫剤も、この法律の適用外です。家庭で使われる殺虫剤は、厚生労働省の管轄ということで薬事法によって規制されています。

  薬事法で家庭用殺虫剤は、医薬品と医薬部外品に分けられています。さらに、対象になる虫によって「衛生害虫」と「不快害虫」に分けられ、ケムシやクモ、アリなどの「不快害虫」については、経済産業省の管轄。ここでは、業界の自主基準に基づいて規制されています。

  有効成分が同じでも、法律上、農薬と称するのは農薬取締法で規制されているものだけで、取締法では守らないと罰則を設けています。しかし、家庭用殺虫剤は消費者まかせです。

  家庭用品による吸入事故のデーターは、(財)日本中毒情報センターが収集した報告によれば殺虫剤が1位で防虫剤の10倍も多いとのこと。ですから、「ご使用前に注意書きを良く読んで」と呼びかけているのです。正しい使い方をすることが非常に大切になります。

  しかし、注意書きをよく読んでみても、危険なものという認識をもてる消費者がどのくらいいるでしょうか。3年前の11月2日、厚生労働省は東京都の厳しい指摘によって医薬品である「吊る殺虫剤」は、「人が常時立ち入る場所以外の場所」で使用するように注意喚起を出しています。つまり、人がいつも居る場所では使わないこと、ということです。しかし、この「吊るす殺虫剤」を使っている現場をよく見かけます。しかも人が集まる室内で。乳幼児は、家庭で過ごす時間が非常に多いことから、消費者が判断しやすいような情報を国は提供すべきです。

(2007年1月17日)
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