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  12日の道新に「香辛料へ放射線照射」という記事が掲載されていました。記事では、「内閣府・原子力委員会の食品照射専門部会が、殺菌などを目的に香辛料への放射線照射を検討している」として、「業界団体は、品質を損なうことなく殺菌できると、許可を求めているが、消費者団体などは、安全性の検証が不十分として反対」と伝えています。

  香辛料への放射線照射については、2000年12月に「全日本スパイス協会」が国へ照射の申請をしたことから問題となりました。「協会」は、照射を申請する理由として「2005年から殺虫・殺菌に使用している臭化メチルが禁止されること、スパイス1gあたり細菌数を1000個以下にすること、スパイスが原因の食中毒を発生させないため」の3点をあげています。

 この申請の動きに対して、全国の各団体が連名で反対の申し入れを「協会」に出しています。その後、特に動きが無かったので棚上げ状態になったとみていましたが、昨年末になって日本原子力委員会が認可にむけて急に動き出しました。

 この照射食品については、戦場の兵士の食料を腐らないために考えられたものです。しかし、食品成分に変化が起き、動物実験で繁殖能力の低下、死亡率の増加、ガンの増加が疑われることから1968年に米国政府は禁止した経緯があります。また、宇宙飛行士にも照射食品を用意していましたが、NASAは「飛行士は、照射した肉は味が落ち、髪の毛がこげるような特有な臭いがするので食べたくないようだ」と報告しています。HACCAPシステムに移行した理由もそのへんの事情だと考えられます。

  その後、使用する放射線を限定することで、米国は1983年以来これまでに食品への照射の認可を広げてきています。99年には、O−157対策で牛肉も認可されています。

 しかし、米国内部では「業者に利益があるだけで、消費者にはなんの利益もない」として反対運動が活発化しているため、米国政府は、学校給食での使用を検討しましたが、各州の教育委員会では使用を認めない決定をしています。そこで、日本がターゲットになったといえます。

 放射線照射は、放射線の作用によって虫や菌などの遺伝子(DNA)の一部を破壊し、細胞死をおこさせるものです。その安全性についての原子陸委員会の見解は、問題があるとした実験結果に疑問を投げかけることで「安全」としています。自らの実験をしているのではありません。焦げ臭くなることが、なんらかの問題を発生させているのではないか、という素朴な不安に応えていません。食の安全が、外交の圧力に屈してはなりません。 (2006年8月16日)

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