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22日の道新に、花巻市教育委員会の役重真喜子(やくしげまきこ)さんの意見が載っていました。役重さんは、東大法学部を卒業して農水省のキャリアになったエリートだったのですが、研修で訪れた岩手県東和町で農村生活の魅力のとりこに。13年前、農水省を退職し東和町役場の職員となり、そのまま東和町で結婚。体験を綴った「嫁より先に牛がきた」を執筆し5年前に正月のテレビドラマ化、放映されました。

道新のなかで役重さんは、「岩手山麓に散らばる集落で、舞い舞台で踊る祖父を真似る幼子の例を取り上げて、年長の者を真似、憧れ、われも近づきたいと願う気持ち。そこには教育の一番大切な原点がある」と述べ、「学ぶの語源は『まねぶ』、つまり『真似る』にある。真似る相手があってこそ、人は学ぶ」と続けています。

そして「農村の暮らしの中には『真似び』の世界がある。じいちゃんやばあちゃんが手本。ところが、農業が後退し、農業の達人としての年長者の出番が減った。『レンジでチン』方式が普及し、年長者の手技や工夫のありがたさは忘れられている」。

さらに「真似と学びの原点が、身辺から遠ざかっている一方で、子ども達が受け取る大人社会の姿は、あまり真似をしたくない危険と不信に満ちたものになってしまった」「『今の子は学ぶ意欲がない』とよく言われるが『真似したい』『学びたい』と思ってもらえる社会を、私達大人はつくってきたのだろうか」と述べ、「学校現場では、○○教育の洪水のなかで子ども達はもうアップアップですよ」それよりも「真似られる社会をつくる地道な努力と汗こそ、子どもの中に本当の種をはぐくむのではないだろうか。どれだけ水をやり、肥料を与えても、蒔かぬ種は芽を出さない」と、子どもに「種」を蒔く必要性を強調しています。

また、昨日の記事では都会から農村に関心を示す若者の活動を紹介していますが、そのなかで「農具や生活用具作りから家の修繕までこなす、お年寄りの技術の豊かさに」驚かされる、と載っています。

有機農業でも、若い後継者が祖父や祖母に栽培の相談をしている現場を、鹿児島へ行った際に体験しました。

年長者のすごさということでは、札幌の白石区で行なっている小学生が地元商店街に入っての「丁稚奉公」制度で、頑固な年長者の持っている技術を知って尊敬する、という報告もあります。

食文化でも、継承していくことにより、祖先の知恵を生かしていくことができれば、安易なダイエット情報に振り回されることもおきないと思います。

(2006年5月25日)
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