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昨日、札幌において厚生労働、農水両省による、米国産牛肉の輸入停止に関する日米政府の交渉状況を国民に伝える意見交換会が開催されました。その報告をいたします。

昨年12月の輸入再開後、わずか1ケ月で安全性の保証が崩れてしまった米国産牛肉ですが、同じように輸入を停止していた中国は、11日に条件付きで輸入再開を決めました。この再開決定の前日、米政権当局者が、「中国が来週の胡主席の訪米前に米国産牛肉の禁輸を解除しなければ、胡主席の訪米に深刻で不運な色合いを加えることになると思う」と中国に対してけん制しています。

高い経済成長をしている中国は、世界貿易統計によると世界輸出額で昨年、日本を抜いて3位になりました。その中国にとって、世界貿易機関(WTO)政府調達協定への加盟するために米国との交渉が必要なものでした。中国が牛肉の禁輸を解除したことで、その交渉の開始も決まりました。食の安全よりも経済優先ということでしょうか。

そのような米国による輸入再再開への圧力が強まっているなか、昨日の意見交換会には、生産者、消費者、外食関係者など150名ほどの道民が出席しました。1時間ほどの国からの経過説明の後、意見交換に移りましたが、発言時間はわずか2分間。

BSE危険部位のせき柱が除去されないまま出荷されたことについて、「問題の施設が、決められたマニュアルに従わないで作業したことと、それを検査官が発見できなかった」ことが発生原因ということと、「問題となった施設を認定したこと自体は、当時の規定に沿って認定しており、手続きに問題はなかったが、今から振り返れば、マニュアルがより具体的、現実的なものであれば防げた可能性が高い」との2点で日米共通認識を得た、と説明されました。十分でなかったと、認めている様にみえるのですが・・・

会場からの意見は、もっぱらこの共通認識をめぐって、2名の外食の方を除いて批判的なものでした。とりわけ昨年の再開前に、米国がキチンとチェックしているのかという国民の抱く不安に対して政府は、「担当官を派遣して査察を実施し、確認することとしています」と回答しています。

今回の説明会でこの査察を、再開時にしていなかったことについて質問がありましたが、「出荷前に査察しても分からないので、出荷後に40施設のうち11施設実施した」と述べ、政府に非は無い、との態度でした。わが国の有機認定制度では、最初の製造・出荷に対して認定機関の立会いを求めています。同じ行政にしては、国内には厳しい姿勢であるのに対して、米国には相手を立てるように見えるのですが。

意見交換会において、今回の事態を引き起こしたことについての行政の反省の言葉はありませんでした。自分たちはキチンと仕事をしたという態度。そうであるのならば、これからの米国との対応についての質問に対して回答した「米国の圧力は確かにあるが、行政官として日本の立場をしっかり伝えていく」姿勢を貫いてほしいものです。
(2006年4月13日)
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