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3月23日、長沼町にある北海道中央農業試験場において、画期的な研究報告会が開催されました。全国でも例をみない、行政機関による有機農業の試験研究の報告。昨年に続いて第2回目。多数の研究員や農業改良普及員の人たちが出席されていました。

昨年は、初めての有機農業の試験研究ということで、不慣れな雰囲気が感じられました。ところが1年経過して、さすが専門化集団。すばらしい進展でした。北海道の有機農業技術の体系化が、現実のものになっていくことを実感いたしました。

試験研究は大きく3部門に分かれていました。@ 有機栽培における技術解明と生産の安定化。昨年は、馬鈴薯、南瓜、玉ねぎ、水稲の4作物を対象の研究でした。そして、有機農業の経営的な成立要因の解明。A 有機栽培における土づくり。畑の土作りとハウス栽培のケースを研究。B 有機畜産。飼料作物の有機栽培技術の体系化と有機畜産ラム肉生産技術の開発、及び経営的な成立要因の解明。

研究員の方が、有機農家の意見を取り入れながら科学的な研究を行なっていることで、非常に参考になる内容でした。そして、諸外国との比較を数字で表し、日本の有機農業の広がりの遅れ(2003年では、オーストラリアやスイスの10%の有機農地に比べて日本は0.1%)を指摘され、現在の北海道の有機農家331戸を2010年に1000戸にしていくという数値目標を明確にしました。

検討会の最後に場長の水島さんの「有機農業の研究方向」という講義が行なわれました。日本の食料・農業・農村の現状と課題。人口減少や食料自給率。エネルギーと環境の問題等を指摘され、なぜ、クリーン農業や有機農業が必要なのか、そして近代農業技術の過信と落とし穴について話され、有機農業の試験研究がめざす方向を明らかにされました。

参加して感じたことは、昨年亡くなられた相馬先生の意志がしっかりと継承されていたことでした。しかも、多くの研究員や農業普及員がたずさわっていることで、1000戸の有機農家という数値目標が非常に現実的なものとして受けとめることができました。(2006年4月1日)
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